何を食べるか
給食や昼ごはんから部活まで、数時間あく。部活が終わって家に着くのは夜。中学生や高校生のアスリートは、食事と練習の時間がうまく合わないことが多い。
そのすき間を埋めるのが「補食」だ。お菓子ではなく、4回目、5回目の食事と考えたい。

練習の前は、炭水化物を中心に
2024年にイタリアの研究グループがまとめた、運動する子どもと10代の栄養のレビュー(Capraら)は、運動の3〜4時間前に炭水化物の多い食事をとることを勧めている。昼食から部活まで時間があく日は、部活の1〜2時間前におにぎりやパンなどで燃料を足しておくといい。
| タイミング | 補食の例 |
|---|---|
| 部活の1〜2時間前 | おにぎり、あんパン、カステラ、バナナ |
| 部活の直前(30分前など) | バナナ半分、ゼリー飲料、100%ジュース |
| 部活の直後 | おにぎり+牛乳、肉まん、ヨーグルト+果物 |
| 帰宅後 | 主食・主菜・副菜がそろった夕食 |
練習の後は、炭水化物とタンパク質
同じレビューは、運動後に体重1kgあたり1〜1.5gの炭水化物をとること、タンパク質を運動後30分以内にとることを勧めている。オーストラリアのスポーツ栄養士協会の声明も、筋トレの後などに約20gの良質なタンパク質をとるとよいとしている。

牛乳は頼れる補食
Royは2008年のレビューで、運動後の牛乳を取り上げた。牛乳は筋肉のタンパク質合成を高め、ある研究では、低脂肪牛乳がスポーツドリンクより水分の回復に優れていた。チョコレートミルクがスポーツドリンクと同じくらい回復に役立ったという研究もある(研究数はまだ少ない)。
コンビニなら「おにぎり+牛乳」「サンドイッチ+飲むヨーグルト」が手軽だ。
※乳糖でお腹がゆるくなる人は、ヨーグルトやチーズで。
プロテインより、まず食べ物
IOCの若い選手の育成に関する声明は、若い選手はタンパク質のサプリメントがなくても必要量を満たせるとしている。まずは補食の中身を整えること。それで十分な選手がほとんどだ。
● スナック菓子や甘い飲み物だけで済ませない
● 帰りが遅い日は、部活後の補食で夕食までつなぐ
● 夕食が遅くなる日は、量を少し控えめにして寝る時間を守る
保護者や指導者ができるのは、「食べられる環境」を用意することだ。補食を持たせる、部室で食べてよい時間をつくる。小さな工夫が、成長期の体を支える。
※記事中の食品の栄養素やエネルギーの数値は、およその値です(商品や量、調理法で変わります)。
- Capra ME, et al. Nutrition for Children and Adolescents Who Practice Sport: A Narrative Review. Nutrients. 2024;16(16):2803.(妙訳含む)
- Desbrow B, et al. Sports Dietitians Australia position statement: sports nutrition for the adolescent athlete. Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2014;24(5):570-584.(妙訳含む)
- Bergeron MF, et al. International Olympic Committee consensus statement on youth athletic development. Br J Sports Med. 2015;49(13):843-851.(妙訳含む)
- Roy BD. Milk: the new sports drink? A Review. J Int Soc Sports Nutr. 2008;5:15.(妙訳含む)
- Thomas DT, Erdman KA, Burke LM. Position of the Academy of Nutrition and Dietetics, Dietitians of Canada, and the American College of Sports Medicine: Nutrition and Athletic Performance. Med Sci Sports Exerc. 2016;48(3):543-568.(妙訳含む)









