いぬかい鍼灸指圧院 #2
【肉離れとは何か?】
肉離れはよく起こるスポーツ外傷のひとつです。スポーツを行っている人であれば一度は聞いたことがある言葉だと思います。肉離れの原因やよく起こりやすい部位などを解説していきます。
肉離れは正式には「筋挫傷(きんざしょう)」と言います。スポーツをしているときに急に無理な動作や急に素早い動作を行うことによって筋膜・筋繊維の損傷・断裂をしたものが肉離れと呼ばれます。
特に起こしやすい部位としてふくらはぎ(下腿三頭筋)・太ももの前(大腿四頭筋)・太ももの後ろ(ハムストリングス)が挙げられます。下半身の筋肉に多い傾向にあります。
肉離れを発症すると筋膜・筋繊維が損傷・断裂しているので患部が陥没や内出血を起こします。
肉離れが起こる原因には、以下のようなものが挙げられます。
・筋肉疲労の蓄積
・加齢
・ウォーミングアップ不足
・筋肉の柔軟性が失われているとき
日ごろからマッサージやストレッチを行い筋肉に柔軟性を持たせ予防に心がけましょう。
もし肉離れを起こしてしまったら応急処置として「安静・アイシング・圧迫・挙上」のいわゆるRICE の処置が基本になります。
安静(Rest)…むやみに動かすと悪化してしまう可能性があるので、患部にタオルや添え木などを当てて固定します。
冷却(Icing)…体温を下げることで、患部の毛細血管が収縮して、腫れや内出血、痛みなどが抑えられます。一番重症なのがアイシングです。ただし冷やしすぎきないように注意してください。アイシングには内出血の拡大を防ぐ効果がありますが、冷やしすぎると筋肉が固くなり、回復に必要な血行を悪くしてしまいます。冷やしすぎて痛くないことを目安として、長くても30 分程度にしましょう。
圧迫(Compression)…患部にテープなどを巻いて圧迫し、腫れや内出血を最小限に抑えます。
挙上(Elevation)…患部を心臓より高い位置に保ちます。血液が心臓に向かって流れるので、内出血による腫れを防ぐことができます。
肉離れの治療例
肉離れが起きている場所、患部を囲うように鍼を打ちあるいはお灸をし、損傷・断裂した筋繊維の修復を促していきます。