【ATプログラム・Part 2】
Column September 2021
ATC
every single day
皆さんこんにちは、
NATA公認アスレチックトレーナー(NATA–ATC)の若狭光汰です。
今回はPart2です。
前回のと合わせて読んで頂けたら嬉しいです。
前回の続き
コラムPart1,
https://boxout101.jp/archives/940
ほとんどのATは前述したような大学のATプログラムをを卒業してATになっています。
しかし、
2020年以降アメリカのATプログラムは全て大学院に完全移行しました。
なので今からアメリカでAT資格を取ろうと考えてる方はこれとは少し違う大学院のATプログラムを卒業する必要があり、少し今までより難しく時間がかかるようになってしまいました。
ATプログラムの仕組み自体はそこまで変わらないものの、
その名の通り
まずは大学をAT、
もしくは運動科学などそれに関する専攻で卒業し
ATプログラムのある大学院に入らないといけなくなりました。
そして2年間の大学院のATプログラムを経て資格取得となります。
この変化は生徒にとっては資格取得が難しくなる欠点がある一方、
アメリカのATの地位の向上を意味する大きな進歩でもあります。
日本でもアメリカのようにATの地位が確立、
発展していくことによって日本全体のスポーツ医療の向上そしてスポーツ自体の向上につながるのではないかなと思います。
今回も最後に少しスポーツ医療のことも話していきたいと思います。
前回のコラムでは足首の捻挫のクセについて話しました。
捻挫をすることにより靭帯だけではなく、筋肉や腱など他の組織も損傷し、関節の動的/静的不安定性に繋がりまた捻挫をしやすい状態を引き起こしてしまいます。
これ以外もう一つ関節の不安定性、捻挫のクセにつながる大きな要因としてProprioceptionの損傷があります。
Proprioceptionとは日本語では固有感覚、固有受容感覚、自己受容感覚などと訳され、体の四肢/関節の位置や動きを認知する能力を意味しています。
この固有受容感覚をつかさどるセンサーは筋肉、腱や靭帯などのいたるところにあり、
捻挫や筋肉の怪我の際に固有受容感覚も損傷してしまいます。
固有受容感覚は関節の安定性においてとても大事な役割を果たしています。
例えば極端な話、
足首が捻挫しそうな位置/状態にあるとき、
Proprioceptorはそれを感知し関節のポジションを正常に戻し捻挫を回避します。
しかし固有受容感覚が低下していると、
そのまま捻挫してしまうことにつながってしまいます。
それではどうやって捻挫や捻挫のクセを直したらいいか、
それは適切なリハビリエクササイズをすることです。
もちろんテーピングやブレイスをつけても一時的に予防することは出来ますが根本的な問題の解決にはつながりません。
なのでテーピングやブレイスと平行にリハビリを行い損傷した組織の機能を回復、発達させていく必要があります。
損傷した靭帯は完全に元の強度には戻りませんが、リハビリによってストレスをかけることによって強度が戻っていきます。
一番大事なのは筋肉、腱の強度リハビリのよってあげ動的安定性を向上させることです。そして固有受容感覚もリハビリのよって向上させることが出来ます。
単にリハビリといっても色々あり、怪我の状態、重症度、治癒過程の進行度などによって適切なリハビリエクササイズは変わってきます。
なのでやはりこういったリハビリや怪我の知識をもったATの普及が選手たちのとってとても大事になってくるのではないかなと思います。
最後に自分がここで言ってることが全てではないし、
日本語での説明も慣れてなかったりするので少しニュアンスの違いがあったりするかもしれませんが、そこは大目に見てください。
自分の学んできた事、経験やリサーチなどをもとに、できるだけ信頼性のある役立つ知識を共有できるようにしていきたいと思います。
今回はこの辺で終わりにします。
最後まで読んでくださりありがとうございました。